アメリカンスナップ式の脱落時対策を考える過程で、再浮上した案が首からストラップで吊るすタイプのネ
ームホルダです。
このタイプはビジネス世界だけでなく医療分野でも採用している施設が多いタイプで、当院でも早期か
らテスト開始しましたが、医療施設で使用するという前提で考えた場合、以下の問題点が指摘され採用候補
から外されました。
1)食事介助時に前屈姿勢をとった際、ネームホルダが垂れ下がり食器に入りそうになった。
2)移乗時に膝を曲げ患者様と向き合い前屈姿勢をとった際、ストラップをつかまれた。
等、前屈時をとった際の問題点が指摘され、当初は長期テストサンプルからも外されました。
しかし、前屈時の問題さえクリアすればソフトな材質でストラップを用いるタイプは床に落下し難く、患
者様の皮膚外傷を発生させる可能性が低いメリットが見直され、再検討開始しました。
様々な方法をテストした結果、採用されたのはストラップのクリップとユニホームのそれぞれにマジック
テープのオスとメスを貼付する方法です。クリップ側には両面テープ、ユニホーム側にはアイロン熱着タイプ
のテープを使用し両者を結合させることにより、ネームホルダーが裏返ることがなくなり、前屈時の問題も軽
減することが出来ましたので、現在は名刺サイズでストラップ使用タイプの製品をテスト中です。
(図4)(図5)
今後はマジックテープの耐久性等に関する問題が発生する可能性がありますので、気長にテストと改良を
続ける予定です。
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